DV対策
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行政によるDV対策が始まったのを知って、誠によかったと思っています。
「言葉の暴力もDVである」ということについて、加害者にも被害者にも、
もっと知られる必要があるのではないかと思います。
(モラル・ハラスメントという言葉で、ネットではたくさんヒットするようです。本もたくさん出ているようです。)
実は私も、13年ほど前まで、夫の言葉の暴力に悩む一人でした。
どうでもいいようなつまらないことで、連続で激しい罵りを浴びせかけるのです。
結婚当初から、非常に細かいことに、一々激昂するのに悩まされました。
日用消耗品の購入についてです。爪楊枝・割り箸・ティッシュペーパー・洗顔石鹸・リンス、
便箋・切手、牛乳・インスタントコーヒー、生理用品、ゴム手袋、ハンドクリーム、
鉛筆・消しゴム・マジックペン・
子供ができてからは、色紙、お絵書き用の用紙、クレヨン。
私の髪のカット代。
(姑は舅に髪を切ってもらっていたのだそうです。
夫はやってやろうかと言わんばかりにしますが、
東京で、この男に髪をカットされる時間があるなんて、
頭を丸坊主にされて、夫に服従を強いられるようで、
こんな気持ちの悪いものはない)
下着を買ったら、おぞましそうにする。(消耗品レベルのものです)
トイレットペーパーが減る、と言って白い目を向け、
(よくもまあ、気が付くものです!「気が付く」というところが恐ろしい。
フンッと顔をこわばらせて、視線をこちらに向ける様を思い出します)
水道、ガス、電気代が、増えた、と言って、気もち悪そうに私を見る。
etc.etc.
( マルクス主義者や経済学者、政治家に聞かせたら、どういう反応になるのでしょうか。)
ところが夫は、同時並行で大金を使う。
夫が毎日言っている、物へのこだわりのレベルと比べても、
私の実家のお金の使い方のレベルと比べても、
そのお金の使い方は、私には全く納得がいきません。
そんなものにそれだけのお金を使うなら、私の使う100円に、一々飛び上がるべきではない、
私はそう思うのですが、私の100円には、全部首を突っ込むのです。
一々、吠えるのです。たとえばどうして色紙なのか、さっぱりわかりません。私はいつも言うのですが「100円よ」と言っても、
いつも「金の問題ではない」という返事しか返ってこないのです。
全般に極度に生活の質を落とせと言うのなら、それなりに乞食のような暮らしぶりにすればいいのでしょうが、
そうではないので、すべてお伺いを立てないと、何もできない感じなのです。
「お金はたまっているじゃないの。どうしてそんな細かいことを言うの?
男は大きなことを問題にするものではないのか」と問えば、
「大事なことは大きなことではない。何よりも細かいことが大事なのだ。
あなたは何も知らないのだ」と言います。
私としては、全くもって、天と地がひっくり返ったような論理に聞こえる。
「ご冗談でしょ」と私は思う。
しかし1対1で向き合っていると、
世間が何であろうと、夫が外に出て働いているのが現実です。
世の中には山のようにモノが出回っているし、大きなことが大事なんだ、ということの方が当たり前のように思うのですが、
世間を知らないのは私の方である、という形式が成立しています。
ついそのことに気が回るものですから、反論できなくなるのです。反論できないことはないでしょうが、
こういうことで時間を取って生活するなんてことは、できるものではありません。
おまけに私は私で、思い出したり考えたりしなければ、どうしても精神の平衡を取り戻せないという、
この世界にとって、とても重要な問題を抱えていました。
記憶から飛んだ論理(拙著の内容がそれです)、これが問題でした。
そしてまた、このような会話を、他人に知られたら恥である、私の嫁ぎ先はイカモノであるということを知られたら恥である、
という思いも付いて回る。(11月21日追加)
一つ一つ口であげつらって、自分は買わない、と激しく言い募るのです。毎日。
夫は郷里では、どうやら、そういう暮らしだったらしい。
私の方はと言えば、祖母は雑貨荒物で商売していて、家は物で満載だったわけですから、夫の感覚は想像を絶しました。
爪楊枝は削って作るのだ、と、舅が得意そうに言うのに絶句。
割り箸は使わない、と言う。ティッシュペーパーは贅沢品なのだそうな。30年前は。
錆びた缶切りを、100円だから買い換えようと言ったら、またまた夫が激しく罵倒し始めます。
こんなことで夫が引かないわけはない、と、私も引かずに言い争っていたら、
30分くらいも激しい応酬になり、「あほが、ばかが、とろいわ」という罵りを交えた挙句の、
暴力の危険を感じる、夫の勝利となりました。
夫はしかしながら、自分が大金を使うのは平気です。私には一銭も使わせないで、夫は使うのです。
たまげるような大金をはたくものですから、周囲からは、普通以上?にお金を持っているように見える。
奥さんは幸せだ、と人に言われて、息が詰まるような思いをしました。
私自身は、自分では、必要なことさえも、全く何一つできないのです。
ハンドクリームや生理用品やゴム手袋に至っては、全く嫌がらせとしか思えません。
しかしながら、姑は、これらを使わなかったのだそうです。「戦前」の田舎なら、そうだったのでしょう。
夫が買う、妙な贅沢品?に囲まれて、幸せだと思えない私は、人間として失格だ、と言われているような感じで、
精神的にかなり逼迫しました。
DV対策では、言葉の暴力についても、もっと周知してほしいと思います。
私の周辺が代表するように、「情報の辺地」では、田舎に限らず、
一歩踏み込むと、得体の知れない世界があるのだと思います。(2012.11.2)
郷里に最近の写真を送ったのですが、それを見て、
私が夫の実家からお金を巻き上げたのだろう、
と、夫の近隣周辺から声が上がるのではないか、
そういう不安に駆られました。
私は、夫が私を大事にするために、夫の家からお金を取ったことになった、
そういうわけではない、と、ここで説明するのです。(11月21日追加)
この状況からの脱出は、結婚17・8年目くらいでの、実家からの少々の送金をチラつかせながらの、離婚の切り出しだった。
「お金がないわけではない。離婚しましょう。」
これで、突然、夫の態度が激変した。
それ以前に離婚を切り出した時は、はたかれた。
お金を見せたら、突然激変したのである。
それは劇的で、私の人間関係感覚からすると、これまた全く承知できないような、激変だった。
こんなもので態度を変えることができるなんて、それなら最初からやるな。私はそう思う。
すでにパートで働いて貯めたお金の方が、よっぽど大きいのは、夫も知っているのに、
チラつかせた金額で、離婚後の生計が成り立つかどうか、全く判断できないような額だったのに、
突然夫が引いたものだから、私の方が勢いがついた。
その後は、「あほ馬鹿とろい」等々、勘にさわる態度にぶつかる度に、
当たりかまわず私の方が激怒する、
という作戦でもって、ついに夫を黙らせることに成功した。
約17年の「あほ馬鹿とろい」の暴言は、人生の消耗であり、全くの無駄であったと思う。
私は惜しい。その間の長い長い時間が。人生の楽しい時間が、全部失われたような、長い時間だった。
我々の人生は、すでに終わりに近付くばかりである。(11月22日)
モラルハラスメントについて、私の状況と非常に共通する説明だと思われるサイトを、貼っておこう。
モラルハラスメント
加害者は、周囲に対しては非常に愛想がよくてご機嫌で、全く悪びれるところがない、のです。
つまり、良い人以外の何者でもない、という素振りで、通すのです。これ、共通。
加害者は、勝つか負けるか、という基準でしか行動しません。
強い者には媚び、弱い者には強圧的な態度に出る。
基準が全くでたらめなので、それに振り回されることによって、被害者が支配される状況が強まります。
要するに、聞かなくてもいいことを、聞こうと努力した私が、誠に恰好の獲物だったということです。
私も家事など嫌いでしたし、料理もさっぱりでしたし、
消耗品に対する感覚は、考えたこともなかったけれども、
田舎基準としては荒っぽいところがあったかもしれませんが、
それと、「あほ馬鹿とろい」という夫の罵りを、
どうにもできないまま、放置することしかできない状況というのは、
まるで関係のない事柄です。
夫の締め上げを、「夫に合わせる」という理解でもって、なんとかしなければならない、
なんて、考える必要はないのです。
私でなければ、そんな努力はしないでしょう。他の人はそんなことはしない。
それをいいことに、夫は、嫌がらせまがいの支配行使をやりまくっていたのですね。
ということが、このモラルハラスメント一般理解の中で、示されていると思います。(11月22日)
こういう状況にある女性に、男は大局を図るものであって、
男の言うことを聞いていれば、男がうまく計らってくれるものだ、
などと言うのは、全くの逆効果でしかありません。
そういう意見を取り入れれば、次には逆に、あなたが反対しないから、こういう悪い結果になったのだ、
と、まるで逆のことを言われるだけです。
聞かされる論理は、矛盾します。そして、強圧姿勢の男に話をするなどということは、大変です。
レアであるとは言え、命名され、典型的なパターンが抽出されるほどに、
認知が広く深くなってきたことは、歓迎するべきでしょう。
生活全般の、「女性の安全学」の項目に取り入れ、社会認知されるべきだと思います。
大体、認知を広めた本が海外研究者のものなのですから、
古今東西の、昔から継続してきている女性蔑視の一つで、
文化が違っても、その強圧手法は、共通してくるもののようです。
(23日)