カーネギー

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ガリレオの話を近くの図書館に探しに行って、学研に、「世界の伝記」シリーズがあるのを知った。
1970年代から80年代刊行の、古いシリーズである。

その中に、ガリレオやマゼランとともに、「若き鉄鋼王・カーネギー」があったので、
児童書に、お金持ちになった男の話は珍しいと思って、借りてみた。

   (ホント、児童書の伝記には、お金大好き人間の話は出てこない。
   私がお金儲けに興味がなかったのは、そのせいかも知れない。)

p161まで読み進んで、突然、52歳で結婚した若い妻の姓が、ホイットフィールドであること、
それは長年の友達の娘である、と書いてあるのに気が付いた。

それ以前に、本のどこで「ホイットフィールド」なる人物が登場したのか、わからない。
しかしこの姓は、ジョン万次郎を救出してアメリカで勉強させてくれた、ホイットフィールド船長とのつながりを思わせて、
非常に気になる。

66隻の蒸気船を所有して全米を支配したバンダービルト家、その家の人物とも、カーネギーは親しい。
(バンダービルト家と、黒船でやってきたペリー提督の家系、この両家は、姻戚関係で近い関係がある。)

カーネギーが事業から引退するときに、製鉄所を売り渡して、それをUSスチール設立の契機にしたJP・モルガンとも、
取引上、関係が続いている。

このあたりの、アメリカ東部海岸の、大金持ち同士の人間関係は、
どうして日本のペリー来航の話に出てこないのだろうか。

ともあれ、カーネギーの妻が、ジョン万次郎を救出したホイットフィールド船長と、関係があるかどうか、
もう少し調べてみたい。                  (2012・9・24)



鉄道王コーネリアス・ヴァンダービルト(1794〜1877)
鉄鋼王アンドリュー・カーネギー    (1835〜1919) 1848年に、スコットランドから渡米。
金融王ジョン・ピアポント・モーガン  (1837〜1913)
石油王ジョン・D・ロックフェラー     (1839〜1937)

   ヴァンダービルト以外は、南北戦争の頃に20代。この動乱期にうまく立ち回って資本を築き、
   戦後のアメリカ産業の未曾有の成長期に、億万長者へとのしあがった。
   アメリカでは「王」よりもむしろ「強盗貴族」と呼ばれることが多い。

   こういう成金たちが一世を風靡した南北戦争後から19世紀までを、
   アメリカ史では「金メッキ」時代と言う。
            (『カーネギー自伝〕中公文庫・解説より。ただし、カーネギーは違う、という話の中で))


1841年、ホイットフィールド船長36歳(1805年生まれ)
      ジョン万次郎     14歳(1827年生まれ)

1848年、カリフォルニアでゴールドラッシュ
1851年、ジョン万次郎、琉球に帰還
1853年、ペリー来航

1861年〜1865年、南北戦争
1868年、明治維新

『風と共に去りぬ』は南北戦争前後の時代だし、
NHKが放送していた『大草原の小さな家』は1870年頃から1889年までの話なので、
これも金メッキ時代と同時代なのである。

『大草原の小さな家』は、テレビではよくわからないが、
原作は、「度」「超」の付く欠乏物語とも言える。

美しいが荒々しい大自然と、極度の欠乏の中を、いかにして生き抜くか、
これが、家族愛と独立不羈の精神というテーマとは別の、もう一本の柱である。

両極端だと思いながら読むと、また別の味わいが生まれる。(2012・9・26)