現代文・今井実例史料の表記について
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原書の史料の表記は、改行なし、ルビなし、文末のマル(句点)なしで、読み点(
現代では、高校までに多くの人が目にする、明治時代以前の史料は、たいてい読み下し文に直してある。
しかし史料の原文を活字に直しただけだと、改行なし、ルビなし、文末のマルなし、読み点なし。
そしてこのような、漢文調の返し読みの定型句が混じった文で、濁点も使われていなかった。
この、高校までの一般的な学校教育と、現実の史料との違いについて、
それがどうしてそうなったのか、説明というものが全く存在しなかった。
今はどうして、漢字かな混じり文にしか、お目にかからないのか。
これが、私が、江戸時代から明治以降の国語表記の変遷に興味を持ったきっかけだった。(「候文」)
したがって、私は原書に比較しても、相当な改変を行っている。ルビは現代かな表記である。
「計」の読みを、ひとつは「げ」としているのは、「たいらげ」で言葉になるから、
この「計」は「変体がな」の字母の「計」であって、読みは「け」であろうと推測したもの。
******現サイト内表記例
今十九
天文十七戊申
七月十九日 晴信(朱印)
波間右近進との
******
******今井著『歴史学研究法』東大出版表記
今十九
忠信
天文十七戊申
七月十九日 晴信(朱印)
波間右近進との
*******現物史料を活字に変えただけだと、以下のようになるはずである。
今十九
忠信
天文十七戊申
七月十九日 晴信(朱印)
波間右近進との